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ケーブルを25本買って分かった、見るべきは規格より長さと向きだった

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20年分の購入履歴を数えたとき、ケーブル類が25本あった。マウス7個、キーボード7個より多い。

何を見て選んでいたのか振り返ってみたら、意外な結果になった。転送速度も規格も、ほとんど判断材料になっていない。実際に見ていたのは長さと向き、そして何本置くかだった。

前提:ケーブルは見た目で品質が分からない

まずこれがある。ケーブルは見た目では品質が分からない。太さや被覆の質感である程度は推測できるが、何年もつかは使ってみないと分からない。

だとすれば判断材料になるのは実績だけだ。これまで使ってきて問題がなかったメーカーを選ぶ。それが一番確実だと思っている。

自分の場合はAnkerとエレコムとAmazonベーシックで、この3つで外れを引いたことがない。断線した、認識しなくなった、被覆が裂けた、という記憶がない。

ケーブルは駄目になり方が厄介だ。完全に切れるならまだしも、時々認識しない、角度によって充電が止まる、といった中途半端な壊れ方をする。こうなると、充電できているつもりで朝を迎えることになる。

安いものなら数百円で買えるが、半年で駄目になれば一年で2本買うことになる。丈夫なものを1本買って2年使うほうが、金額としても手間としても得だ。コスパは単価ではなく総量で見るべきだと思っている。

Anker USB-C ケーブル
何本も使って一本も外れがない。次に買うとき迷わなくて済む

1. 一番効いたのは長さだった

ケーブルを選ぶとき、自分が一番見るのは長さだ。性能の差はそれほど大きくないが、長さが足りないかどうかは使い勝手を決定的に左右する。

短いケーブルだと、充電中はコンセントの近くから動けない。ベッドで横になりながら使う、ソファに座ったまま使う、といったことができない。結果として「充電中は触らない」という運用になる。

3メートルあればコンセントから離れた場所まで届く。充電しながら普通に使えるというのは、それだけで生活が変わる。

もう一つ、地味に効くのは判断が消えることだ。充電が切れそうなときに、使うのをやめて充電するか、使い続けて後回しにするか。この判断が毎回発生するのが面倒である。長ければ挿したまま使えばいいので、その判断自体がなくなる。

USB-C ライトニングケーブル 3m 長い
長さは規格より生活を変える。3mあると充電しながら使える

2. 同じものを何本も買って、置き場所ごとに配る

2016年にmicroUSBケーブルを6本セットで買っている。単価が安いからではない。寝室、リビング、鞄の中、職場、といった具合に配るためだ。

そうするとケーブルを持ち歩くという作業自体がなくなる。それぞれの場所に置いてあるので、移動するときに何も考えなくていい。

同じものを複数置いておくのは一見無駄だが、探す時間と持ち運ぶ手間が消えるなら、その価値はあると考えている。

まとめ買いのもう一つの効果は在庫を意識しないで済むことだ。手元に予備があると分かっていれば、1本駄目になっても慌てない。

Anker PowerLine ケーブル 複数本セット
各部屋に配ると「持ち歩く」という作業が消える

3. 意外に効いたのが「向きを変える部品」

これは書いておきたい。ケーブルそのものより、向きを変える小さな部品のほうが効いた場面がある。

USB-CもHDMIも、機器から真っ直ぐ後ろへ伸びる。これが場所によっては困る。壁際に機器を寄せたいのにケーブルが突き出して寄せられない。テレビの裏に隠したいのに、ケーブルの分だけ前に出てしまう。機器そのものは薄くても、ケーブルのせいで奥行きが必要になる。

L字や90度の変換部品を間に挟むと、ケーブルが機器に沿って流れる。それだけのことだが、置き方の自由度が変わる。

見た目だけの話ではない

もっと大事なのはこちらだ。ケーブルが突き出した状態で壁に押し当てると、端子は常に曲げられた状態になる。

何かが当たったとき、抜けるだけならまだしも、端子そのものを痛める可能性がある。特にHDMIの端子は抜き差しに強くないので、こうした力が積み重なると機器側を痛める。

向きを変えて沿わせておけば、余計な力がかからない。壊れてから対処するより、壊れにくい形にしておくほうが安い。

接触不良が心配だったが、起きなかった

この手の変換部品で一番怖いのは接触の不安定さだ。間に一つ挟むということは、接点が二倍になるということでもある。抜き差しを繰り返すうちに緩んできたり、角度によって通電が途切れたりする製品もある。

自分が使ったものはそういうことがなかった。挿してからずっと安定していて、途中で切れることも認識しなくなることもない。挟んでいることを意識せずに使えている。

USB-C 変換アダプター L字 90度
向きを変えるだけで置き方の自由度が変わる

左右どちらにも取れるものを選ぶといい。片方向にしか曲がらないものだと、逆側に置いた瞬間に使えなくなる。両方に対応していれば、そういう無駄が出ない。

HDMI L字コネクタ 90度 270度 セット
90度と270度の両方入り。機器の向きに合わせて選べる

4. まとめる道具は「やり直せるもの」を選ぶ

ケーブルをまとめる道具にはいくつか種類があるが、結束バンドは使わない。一度締めたら切るしかないからだ。

配線は一度組んだら終わりではない。機器を足す、位置を変える、一本だけ抜きたい。そういうことが必ず起きる。そのたびに切って捨てて、また新しいものを使うのは無駄が多い。

面ファスナー式なら何度でも留め直せる。そして、これには二次的な効果がある。

一度きりの道具で留めていると「いま整理すると、また買い足すことになる」と考えてしまう。何度でも使えるなら、その計算をしなくて済む。気づいたときに手を付けられる状態にしておくことが、結局いちばん効く。

本数はまとめて入っているものを選ぶ。数を気にしながら使う道具は、結局あまり使わない。惜しまずに使える量があるかどうかで、実際の活用度が変わる。

ベルクロ ケーブルタイ 面ファスナー
やり直せると、そもそも配線整理に手を付けやすくなる

5. 失敗したもの:マグネット式のケーブルホルダー

正直に書いておく。2021年に買ったマグネット式のケーブルホルダーは、自分には合わなかった。

机の上に充電ケーブルの先端を留めておくための小物だ。使い終わったケーブルは机の裏に落ちていくので、これがあれば手元に留めておける。考え方としては良いと思っている。

自分が想像していたのは、複数のケーブルがきれいに並んで収まる状態だった。溝が並んでいて、そこに一本ずつ磁石で吸い付いて整然と並ぶ。そういう絵を思い浮かべて買った。

実際は、そこまで整わなかった。ケーブルの太さや硬さによって、素直に収まるものとそうでないものがある。硬いケーブルだと、磁石で引っ張られても元の形に戻ろうとするので、浮いたような状態になる。

磁力も、強力に吸い付くというより軽く留まるという程度だった。引っ張れば簡単に外れる。使うときに外れやすいのは利点でもあるのだが、意図せず外れると結局ケーブルは机の裏へ落ちていく。留めるという目的から考えると、もう少し保持力が欲しかった。

製品が悪いというより、自分が使っているケーブルの硬さと合わなかったという話だと思っている。柔らかいケーブルを使っている人なら結果は違うかもしれない。

ケーブルホルダー マグネット式
ケーブルの硬さによって収まり方が変わる。柔らかいケーブル向き

映像ケーブルだけは、少し身構えて買った

DisplayPortのケーブルは規格を満たしていないものが混じることがあると聞いていた。映像が途切れる、特定の解像度で映らない、認識したりしなかったりする、といった話をよく見る。

結果として何も起きなかった。3メートルでも遅延を感じず、デイジーチェーン接続も問題なくできている。

映像ケーブルは不安定なときが一番厄介だ。完全に映らないなら原因がケーブルだと分かるが、たまに途切れる程度だと、パソコン側なのかモニター側なのかケーブルなのかの切り分けに時間を取られる。そういう時間を使わずに済んだというのが、一番ありがたい点だった。

Amazonベーシック DisplayPortケーブル 3m
切り分けに時間を取られないことが最大の価値

25本買って固まった選び方

1. メーカーは実績で決めて、以後は考えない。見た目で品質が分からない以上、これが一番確実。3社決めておけば選ぶ作業がなくなる。

2. 規格より長さを見る。3mあると「充電中は触らない」という運用から解放される。

3. 1本を持ち歩くより、複数を置く。探す時間と持ち運ぶ手間が消える。

4. 向きを変える部品は投資対効果が高い。数百円で置き方の自由度が変わり、端子も長持ちする。

5. まとめる道具はやり直せるものを。配線は必ずやり直すことになる。

6. コスパは単価ではなく総量で見る。半年で断線するものを2本買うより、2年もつものを1本買うほうが安い。

充電器とモバイルバッテリーの遍歴はこちらの記事に書いた。